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人間の倫理の境界線
炙り出される狂った人間の倫理観————。
2015年、SNSに投稿された1枚の写真が世界を怒り狂わせた。そこには、弓を持ち、誇らしげな顔をするアメリカ人歯科医師と、今まさに殺されたばかりのライオンの姿が写っていた。獲物の毛皮や頭だけを目的に動物を狩猟するレジャー、“トロフィー・ハンティング”は、現在アフリカ諸国の一大観光資源となり、野生動物が合法的に殺されている。本作品はナミビアでハンティングをするドイツとオーストリアからのハンターたち、ハンティング・ロッジを経営するオーナー、そして、サファリをガイドする原住民たちを追う。ハンターたちは悪びれることなくハンティングへの情熱を語り、ロッジのオーナーは地域への貢献とビジネスの正当性を主張し、原住民は黙々と毛皮を剥ぎ、肉を解体する。
前作『パラダイス3部作』「愛」、「神」、「希望」、それぞれの作品が同年の世界三大映画祭コンペ部門に選出される偉業を成し遂げたオーストリアの鬼才ウルリヒ・ザイドルが、独自の映像メソッドをもちいてこれまで決して紹介されることがなかった“トロフィー・ハンティング”の実態を描き出す。
題名:サファリ 監督・脚本:ウルリヒ・ザイドル
2016年|オーストリア|90分|カラー|16:9|5.1ch|ドイツ語、オーストリア語|日本語版字幕 佐藤惠子
後援 オーストリア大使館|配給 サニーフィルム
WDR Copyright © Vienna 2016 公式HP www.movie-safari.com
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レビュー
毎日新聞(1/28)
藤原帰一の映画愛・説明抜きで淡々と描く 世界の残酷と不条理
日本経済新聞(1/26)
人間という動物の不気味さ
Yahoo! Japan (1/21)
人はなぜ動物を殺すのか?解体シーンはホラー映画以上
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