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「ホロコースト証言シリーズ」はオーストリア・ウィーンを拠点にしている国際的なプロダクションである、ブラックボックス・フィルム|Blackbox Film & Medienproduktion GmbH が製作するドキュメンタリーシリーズです。このシリーズは、世界的に第二次世界大戦の体験者が社会からいなくなる中、戦争という過ちを二度と繰り返さないため、戦争体験者の証言を記録し映画として保存するドキュメンタリー企画で、1作につき1名の証言者が登場し、異なる立場からそれぞれの戦争の記憶を証言する構成となっています。1作目『ゲッベルスと私』ではナチ宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書を務めたブルンヒルデ・ポムゼル(撮影当時103歳・2017年没)が登場し、2作目の『ユダヤ人の私』ではアウシュヴィッツを含む4カ所の強制収容所から生還したオーストリア最後のホロコースト生存者マルコ・ファインゴルト(撮影当時104歳・2019年没)が自身の体験を語りました。そして、シリーズ完結作となる3作目『メンゲレと私』には、わずか12歳でアウシュヴィッツに強制収容され、数多くの非人道的な人体実験を行ったことで知られるヨーゼフ・メンゲレ医師の側にいた元少年のダニエル・ハノッホ(撮影当日88歳・テルアビブ在住)が、強制収容所での暮らしと終戦間際の「死の行進」について証言します。この度、『メンゲレと私』が12月3日(日)より東京都写真美術館ホールで公開されることになりました。
第1弾『ゲッベルスと私』2018年6月16日
——何も知らなかった。私に罪はない。
若きポムゼルは、第二次世界大戦中、1942 年から終戦までの3年間、ナチスの宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書として働き、近代における最も冷酷な戦争犯罪者のそばにいた人物である。本作は彼女が終戦から69 年の沈黙を破って当時を語った貴重なドキュメントである。「ホロコーストについてはなにも知らなかった」と語るポムゼルの30 時間に及ぶ独白インタビューは、20世紀最大の戦争と全体主義の下で抑圧された人々の人生を浮き彫りにする。
第2弾『ユダヤ人の私』2021年11月20日
——私は見た。運命が変わる瞬間を。
ユダヤ人のマルコ・ファインゴルトは1939年に逮捕され、アウシュヴィッツを含む4つの強制収容所に収容される。終戦後は、10万人以上のユダヤ人難民をパレスチナへ逃がし、ナチ・ドイツの罪、そして加担者であった自国オーストリアの責任を、70年以上訴え続けた。本作はマルコの数奇な人生を通じ、反ユダヤ主義がどのように広まりホロコーストに繋がったかを映し出す貴重なドキュメントである。「国家と人は過去の過ちを忘れている」と語るマルコは、過去と地続きにある現在に警鐘を鳴らす。
第3弾『メンゲレと私』2023年12月3日
——私は覚えている。本物の地獄を。
リトアニア出身のユダヤ人、ダニエル・ハノッホは、わずか9歳でカウナス郊外のゲットーに送られ、その後、12歳でアウシュヴィッツ強制収容所に連行された。金髪の美少年だったダニエルは、“死の天使”の異名を持つ、非人道的な人体実験を繰り返した、ヨーゼフ・メンゲレ医師の寵愛を受け特異な収容所生活を送る。しかし、ダニエルが見た真の地獄は終戦末期に連合軍の攻勢から逃れるため強制的に連れていかれた「死の行進」であった。暴力、伝染病、カニバリズム・・・・・少年は人類史の最暗部を目撃する
2024年1月26日(金)より
ヒューマントラストシネマ有楽町
クリスティアン・クレーネス、フロリアン・ヴァイゲンザマー
監督来日 全国舞台挨拶ツアー アーカイヴス(近日公開)
全国ロードショー