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イントロダクション

カンヌ国際映画祭で二冠、近作10作品すべてが世界三大映画祭に選出されている日本未公開の鬼才セルゲイ・ロズニツァ。

1997年、パラジャーノフやタルコフスキーなどロシア映画界の巨匠を輩出した全ロシア映画大学を卒業後、新たな才能として、ソクーロフの製作で知られる名門サンクトペテルブルク・ドキュメンタリー映画スタジオで映画監督としてキャリアをスタートさせる。

1990年代後半から2000年代後半、ロズニツァはロシア郊外の人々の暮らしや、季節の移り変わりなど、何気ない日常を35mmフィルムで撮影したモノクロの短編作品群を発表してきた。ソ連崩壊後、ロズニツァの映画製作は、転換期にあるロシアの古き良き風土を記録することに重きが置かれていた。これらの作品でロズニツァは度々人の「顔」をロシアの心象風景のように撮影してきた。

2010年以降、ロズニツァは二通りの手法でドキュメンタリーを製作してきた。一つは発掘された過去の記録映像を使用するアーカイヴァル映画(ファウンド・フッテージ)である。アーカイヴ・フィルムを断片的に使用するのではなく、時系列に沿いながら、全編を通じて最初から最後まで各リールを長尺のカットで繋ぎ、歴史をそのまま現代に蘇らせる作風は他に類を見ない。そしてもう一つの手法は、各時代の戦争やその表象を考察するオブザベーショナル映画である。これらの作品でロズニツァは度々「群衆」を象徴的に登場させてきた。

『セルゲイ・ロズニツァ“群衆”ドキュメンタリー3選』はロズニツァの近年の作品群に焦点を当てたドキュメンタリー・セレクションである。様々な時代の群衆と人々の顔を見ることで、時代を突き動かしているのが「群衆」であり、その時代の象徴が私たち一人一人の「顔」であることに気がつかせてくれる。過去と現在に同時代性を感じた時、私たちは、“現代(いま)”、どのような顔をしているのか———

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監督紹介

 セルゲイ・ロズニツァ 映画監督 

ベルリン在住。1964年ベラルーシで生まれ、ウクライナの首都キエフで育つ。科学者としてウクライナの国立機関でAIの研究をしていたが、1991年、ソ連崩壊後、モスクワの全ロシア映画大学に入学する。1996年よりソクーロフの製作で有名なサンクトペテルブルク・ドキュメンタリー映画スタジオで映画製作を始め、これまで21作のドキュメンタリーと4作の長編劇映画を発表してきた。長編劇映画では『In The Fog』(2012)が第65回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞し、『Donbass』(2018)が第71回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」最優秀監督賞に輝く。2010年以降製作した10作品全てが世界三大映画祭に選出される快挙を成し遂げる。

<フィルモグラフィー 近作10作品> F・Fiction / D・Documentary/ ★セレクション

『My Joy』(2010・F) 第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門

『In the Fog』(2012・F) 第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門 

             ※国際映画批評家連盟賞

『Maidan』(2014・D) 第67回カンヌ国際映画祭 特別上映

『The Event』(2015・D) 第72回ベネチア国際映画祭 正式出品

★『アウステルリッツ』(2016・D)  第73回ベネチア国際映画祭 正式出品

『A Gentle Creature』(2017・F) 第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門 

『Victory Day』(2018・D) 第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門

『Donbass』(2018・F) 第71回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」オープニング作品 

                                              ※最優秀監督賞

                                              ※第91回アカデミー賞外国語映画賞ウクライナ代表

★『粛清裁判』(2018・D) 第75回ベネチア国際映画祭 正式出品

★『国葬』(2019・D) 第76回ベネチア国際映画祭 正式出品

11.14(土)12.11(金)

シアター・イメージフォーラムにて3作一挙公開​

全国順次ロードショー